七ツ梅

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概要[編集]

「七ツ梅」は株式会社田中藤左衛門商店が醸造していた清酒の銘柄であったが、平成16年(2004)に田中藤左衛門商店が廃業した後は、深谷市の中山道沿いにある酒造跡の通称として使われている。「七ツ梅酒造跡」ともいわれる。
Nanatsuume gaikan.jpg

七ツ梅の看板

現在、酒造跡地は一般社団法人まち遺し深谷によって運営・管理されている。

住所[編集]

深谷市深谷町9-12

田中藤左衛門商店の出身地[編集]

滋賀県日野町猫田(旧猫田村)出身の近江商人である。日野商人は醸造業全般を得意とした。猫田村では、寄居の藤崎總兵衛とともに代々、村長や郵便局長などの要職を務めた実力者。<ref>「七ツ梅酒造の歴史」(『伝統的建物保存とまちの活性化フォーラム2005・報告書』所収、NPO法人住まい・街づくり集団木犀 大島健次)</ref>

歴史<ref>「七ツ梅」(旧田中藤左衛門商店パンフレット)</ref>[編集]

  • 元禄7年(1694)、「十一屋」の屋号で清酒製造業を創業した。
  • 天保年間には江戸(現在の東京)、上野(現在の群馬県)、下野(現在の栃木県)の諸国にも販路が拡がった。
  • 天保13年(1842)勘定奉行より酒造古株、白米1002石の鑑札を請ける。
  • 慶応4年(1868)鑑札を書き替える。
  • 大正4年(1915)「泡なし酒」を開発。
  • 昭和29年(1954)株式会社となる。
  • 平成16年(2004)廃業

銘柄[編集]

銘酒"七ツ梅"は、江戸時代に「酒は剣菱、男山、七ツ梅」といわれた三大銘柄の1つ。幕府大奥の御膳酒として愛飲された<ref>「七ツ梅」(旧田中藤左衛門商店パンフレット)</ref>。

Nanatsuume sake.jpg

▲右が田中藤左衛門商店の商品。「七ツ梅」は2012年現在、兵庫県神戸市東灘区にある株式会社浜福鶴銘醸で出している。

酒名の由来[編集]

昔の刻限「七ツ時」(現在の午前4時頃)に最も梅の香りが立ちのぼるところから生まれ、古人の歌に「おく深く谷間に咲けど七ツ梅、香りは広く世にぞ知らるる」とある。

建物配置<ref>NPO住まいとまち創り集団 木犀の調査報告書より</ref>[編集]

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母屋(主屋)[編集]

母屋内部 撮影:2009年
  • 規模:総2階建て
  • 建築面積:約141㎡
  • 建設年代:昭和8年(1933)(棟札墨書より)支配人:竹村熊蔵、棟梁:吉田正衛
  • 建物概要:木造店蔵造り、平入り<ref>建物の長手方向より入る形式</ref>、切妻屋根、桟瓦葺き、正面市屋付き、小屋組はキングポストトラス形式<ref>伝統的組方でなくアメリカから入ってきた洋小屋形式。立体的な組方で地震に強い。</ref>
  • 平面計画:1階前側の事務スペース、奥側は金庫室等
2階は主の居住空間(居室、台所、便所など)
  • 備考:西埼玉地震(深谷地震、昭和6年)が起因し、母屋の建て替えがなされたと想定される。
  • 調査より:2階北側のバルコニーの親柱の仕上げには洗い出しを用いている。
地震により傷んだため建て替え時には地震に強い小屋組みを用いている。

店蔵[編集]

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精米蔵(レンガ倉庫)[編集]

Nanatsuume rengasouko.JPG

窯屋[編集]

  • 規模:平屋建て中央間2階建て
  • 建築面積:約110㎡
  • 建築年代:創建当初(享保元年)~幕末のものと推定される(墨書・構成部材等の詳細調査は未着手)。
  • 木骨土壁下地の土蔵造り、下見板張り、平入り、東西平側市屋付、切妻屋根、土葺き瓦、小屋組は二重天秤梁形式<ref>丸太材の梁を二重に天秤状に架け、本柱と側柱を丸太材の登り梁で繋いでいる形式。</ref>、本柱・側柱間は繋登梁接続
  • 平面計画:釜屋に隣接する酒蔵(蒸米~上糟しぼり)
  • 備考:平側両端市屋は、切妻大屋根の屋根組がかかる形態となる。

東酒蔵[編集]

東酒蔵 撮影:2009年










北酒蔵[編集]

北酒蔵 撮影:2009年











西酒蔵[編集]

  • 規模:総2階建て
  • 建築面積:約230㎡
  • 建設年代:創建当初(享保元年)~幕末のものと推定される(墨書・構成部材等の詳細調査は未着手)。
  • 建物概要:木骨土壁下地の土蔵造り、外壁腰壁は下見板張り、平入り、切妻屋根、土葺き瓦、小屋組は二重天秤梁形式<ref>丸太材の梁を二重に天秤状に架け、本柱と側柱を丸太材の登り梁で繋いでいる形式。</ref>、本柱・側柱間は繋登梁接続
  • 平面計画:酒蔵兼倉庫
  • 備考:屋根棟の排気筒は後につけられた。

馬屋[編集]

馬屋 撮影:2009年
  • 規模:総2階建て
  • 建築面積:約50㎡
  • 建設年代:創建当初(享保元年)~幕末のものと推定される(墨書・構成部材等の詳細調査は未着手)。
  • 建物概要:木骨土壁下地の土蔵造り、外壁腰壁は下見板張り、平入り、切妻屋根、土葺き瓦
  • 平面計画:倉庫

現在は取り壊され、深谷シネマのトイレになっている。




脚注[編集]

<references/>

外部リンク[編集]

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