藍玉

提供: fukapedia
移動先: 案内検索

藍玉(あいだま)は、藍の葉(葉藍)を刈り取って積み重ね、水気を与えて発酵・熟成させたもの(蒅(すくも)という)を、臼で突き固めて丸めたもの。

藍はタデ科の1年生の草木である蓼藍(たであい)という1年生の草木で、葉藍ともいう。草丈は50~70cmで、茎は紅紫色。細長く、先の方がとがった葉あるいは卵形の葉が互い違いに生えている。この葉には「藍」の物質が含まれている。8月頃に紅色の小花を穂のように付ける。

栽培には温暖で適当な降雨のある地方が向いており、江戸時代には全国各地で栽培された。民俗学者の宮本常一によれば、蓼藍は根が深く入る砂地で作ることが多く、しかも土がよく肥えているところでないと育たないため、阿波徳島(吉野川流域)や、関東では深谷の北、利根川べりがそのような土層があって適地であったが、関東の藍の適地は狭かったため、徳島が大きな産地となったという。また阿波藩が藍を特産として奨励したことも大きい。

渋沢栄一は、自著『雨夜譚』(あまよがたり)の中で「深谷の北、利根川べり」の藍、藍玉作りを阿波に負けない日本一の産地にしようとして「阿波の番付表」を作り、藍屋(藍玉作り農家)を激励したという。